胃ろうがとれる日がやってきた
叔父の咽頭癌と向き合うホメオパスのサポート手記20
叔父のこうきさんは75歳。
高知の村で一人暮らしをしています。
2019年6月に咽頭癌と診断され、8月に手術を受けました。
姪の私が仙台からサポートをしています。
この記事の目次
訪問看護師さんからの連絡
「胃ろうがとれることになったので、弥生に言ってくれ」
と、こうきさんからの伝言が届きました。
こうきさんの嬉しそうな笑顔が目に浮かびます。
看護師さんからは
「退院した頃は、こんなに元気になる姿が想像できないくらい弱っていましたよね。退院してから、1回も胃ろうは使いませんでした。今ではお腹に肉もついてきて、胃ろうの辺りを圧迫しています。朝晩、1時間ずつ、散歩をしたり、自転車に乗って遠出もされています。顔は日焼けして、いい色になっています。」
それを聞いて、本当によかったと思いました。
癌治療は、手術だけを選択
癌のサイズが食事が喉を通らないほどとても大きいものであったため、18時間におよぶ大手術でした。
癌を切り取ると同時に、 咽頭の周りにある器官(声帯、甲状腺、副甲状腺、食道の上の方など)も切除しました。
切除後、腸を切り取って喉に移植し、食道を作りました。そして、追加の処置として「胃ろう」を設置しました。
胃ろうとは、こんなものです。
お腹の外から胃につながる穴を開けます。 チューブを挿入し、動かないように固定します。 それによりチューブを通じて、胃に直接食事を入れることができるようになります。
食事のとれない人が直接胃に栄養を入れる方法です。
鼻からチューブを入れる方法もありますが、胃につなぐこと喉にチューブがないため、口から食べる練習や言語訓練がやりやすくなります。
私は「高齢者の胃ろう」は、一度設置したらそれを外すことは稀だと思っていたので、 こうきさんも同じだと思っていました。
退院する時はガリガリに痩せていて、身長160 ㎝で体重は40Kg。 歩くのもやっとでフラフラしていました。
今このように元気になっているのは、抗癌剤、放射線による治療は受けていないので 体へのダメージを最小限にできたのだと思います。
加えて、こうきさんの「生きる力」の大きさもいい働きになっています。
こうきさんが一人暮らしであることも、今になってみれば、いい方向に働いたのかなと思います。
サポートを受けつつも 身の周りのことを全部自分ですることになるので、 生きることへの底力のようなものにつながったのではないかと思います。
それは、病院にいて癌で亡くなった私の母には足りない力でした。
どの人も、自分がやりたいように人生を全うできることが一番の幸せだと思います。
こうきさんは、とても幸せに暮らしています。
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