April 2021

人と人は、助け合って生きていく

叔父の咽頭癌と向き合うホメオパスのサポート手記9 叔父のこうきさんは75歳。   高知の村で一人暮らしをしています。   2019年6月に咽頭癌と診断され、8月に手術を受けました。   姪の私が仙台からサポートをしています。 大手術について 叔父のこうきさん、16時間の大手術が成功しました。 応援していただいた皆様ありがとうございます。 現在はICU(手術後に入る集中治療室)を経てHCU(高度治療室)にいます。 面会に笑顔が出るほどに回復しています。 大手術になったワケは、癌がかなり大きくなっていて周りに広がっていたからです。 手術は2種類が行われました。 最初の癌の切除術(10時間)、後半の再建手術(6時間)です。 癌の切除術では ・癌の原発巣の咽頭(いんとう)の全部・咽頭の周りに浸潤している癌・癌が浸潤した臓器(喉頭の一部、食道の一部、甲状腺の全部)・癌が転移したリンパ節 を切り取りました。 切除術が終わった段階で、後半の再建手術に備えて輸血を受けることになりました。 切除した範囲が広過ぎたため、咽頭と食道の間が開きすぎてしまい縫い合わせることができなかったんです。 「管」を付け足すことが必要で、それには開腹して腸の一部を移植しました。 メスを入れてから分かったことは、当初の予測よりも癌の進行度が酷かったそうです。 手術の医師チームは、耳鼻科医、消化器外科医、形成外科医、麻酔科医の構成。 こうきさんの命を救いたい医師チームと医療スタッフの連携が見事でした。 ここまで導いてくださった沢山の方々に深く感謝いたします。 本当にありがとうございます。 「人と人は、助け合って生きていく」 手術には親族が1人も立ち会えない状況でしたが、運良く関西にいる姪っ子が駆けつけてくれました。 姪っ子は治療の同意書にサインをしてくれたり、手術の途中経過を逐次に知らせてくれたました。 おかげで仙台と高知で離れていても、手術の進行が把握できたので心強かったです。 親族のLINEグループ名は「応援隊」です。 今までは、親族の間で連絡をとりあうことはしていませんでした。 日頃は一見関係性が薄いように思えても、「命」に触れる時には一致団結できるものですね。 「人と人は、助け合って生きていく」ということを、体験を通して実感しました。

癌は末期(ステージ4)と分かった日

叔父の咽頭癌と向き合うホメオパスのサポート手記7 叔父のこうきさんは75歳。   高知の村で一人暮らしをしています。   2019年6月に咽頭癌と診断され、8月に手術を受けました。   姪の私が仙台からサポートをしています。 癌は末期(ステージ4)と分かった日 叔父のこうきさんは8月8日に手術を受けます。 昨日、主治医から電話がありました。 「こうきさんは、自分の病状を理解しているのだろうか?」と疑問を持ったそうです。 「家族に病状の説明をする必要がある」と判断し、こうきさんの了承を得て、私に連絡が入りました。 主治医と私で術前に話し合いが出来て本当に良かったです。 話し合いをするに当たって『医療職で良かった!』と心の底から思いました。 主治医:「こうきさんから病気のことをどのように聞いていますか?」 『切り出しから察して、私が信頼できそうなタイプの医師かもしれない』 私:「○○で、△△です」 主治医:「そうですか」 『会話の間合いや声のトーンから想定すると、こうきさんの理解度と病態にはかなりのズレがありそうだ』 私:「病名は、咽頭癌下位と聞いていますが合っていますか?」 主治医:「下咽頭癌です」(この違いについては、後ほど詳しく説明しますね。) 私:「ステージはいくつですか」 主治医:「ステージ4です」 『えーーー 咽頭癌の初期(ステージ1)だと思っていたよ』 こうきさんの場合、高齢者にはよくあることかもしれませんが、癌という病気への理解度がかなり低かったのです。 これまでの私は、こうきさんから得られた数少ない情報を元にサポートしてきました。 情報は、量よりも正確性が重要 医療職間の会話では言葉数が少なくても、専門用語を通うことで共通の認識を得られ短時間であっても正確な情報交換ができます。 得た情報を活かすためには、『専門的な経験』も必要です。 例えば、咽頭癌と下咽頭癌では病態や病後が全く変わります。 「下」の1文字が加わるだけで情報の質が格段に上がるのです。 癌において診断名と同じく病期も重要で、特に進行癌では治療方針の決定などに大きな影響を及ぼします。 病期とは、癌の進行度をステージという数字で表したのもです。 ステージには、1,2,3,4があり、数字が上がるにつれて癌が進行しています。 さらに体内に癌が広がっているか(転移)の目安にもなっています。 主治医からの説明で『診断名・病期(ステージ)』を知り、こうきさんの病態が理解できたことで 治療方針が理解できました。 当初私が想定してた”ステージ1”と正確な診断結果の”ステージ4”では、サポート内容が大きく異なり、 これから、こうきさんに合わせた新しい計画を立てることにしました。 こうきさんを通していろんなことに気づく日々です。 私の夢は、現代医学とホメオパシーが、お互いの得意なことを理解し合う現場づくりです。 「病院での治療を望むけど、自然療法や代替療法も気になる」というクライアントさんに向けて、現代医学とホメオパシーの両方を理解している私にしかできないサポートを行っていく!と、決意を新たにしました。